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事務所の信用って何だろう?

 ずいぶん以前のブログに、うちのスタッフが独立するにあたってかなりの件数のお客さんを持ち出した話を書きました。まあ、その一つ一つがあまり綺麗な手段じゃなくて、ちょっといい加減にせえよってな内容で書きました。

 また持ち出したお客さん以外にも、自分が担当していたお客さんに独立した旨の書状を送っていたようで、そんなお客さんから時折、私に質問が来ます。

 「この春まで担当してくれていた彼から、独立しましたという挨拶状が来ているんだけど、挨拶状には先生の名前が一切入ってなかったのは何かあったんか?」という感じのやつが。

 またアパートなどを保有されている地主さんに対しては、うちの事務所の定番の毎月ご訪問して社業の是非を話し合う業務スタイルを取っておらず、確定申告の時期に一年間分をまとめて決算申告処理をする(不動産所得の決算はルーティンの取引がほとんどを占めており、大きな変化が起こりにくいために、年に一度の接触でも構わないと判断しています。アパートを売るとか大規模修繕をするなどの大きな変化が見込まれる時は、当然ですがマメに相談に乗ります。)のですが、直前の確定申告(平成26年3月15日が期限)を済ませて以来顔を会わせていないお客さんもそこそこの数おられるので、「うちの顧問契約は先生とこと違って、彼の方になったんかな?」とか「挨拶状を送ってくるって事は、あわよくばお客さんになって下さいって事で、年末に彼がひょこんと顔を出しに来るのと違うのか?」なんていう質問があったりもします。

 お客さんを間に挟んで取った、取られたなんていう迷惑な事をしたくないので、なるべく取った、取られたの騒動に関係の無かったお客さんは新任の担当者を紹介して、彼との経緯などは説明していなかった(説明するとどうしても彼の悪口を言う形になってしまうので、そんな事をお客さんにお知らせするのもどうかなと思ったのです。)のですが、それがある種の混乱を呼んだようです。事後処置が下手糞だったという事です。反省。



 それはさておき、そういった問い合わせをしてこられたお客さんのかなりの方が「彼は一生懸命にやってくれていたんは認めるけど、あくまでも野垣会計事務所の一員として動いていた訳で、なかなか顔を会わせる機会は少なかったけど顧問は野垣さんに任せているんやからね。」という嬉しい台詞を言って頂けます。本当にありがたい話です。

 「肝心な時に必ず出てきてくれる。綺麗に事を捌いてくれると期待してるからこそ、今までずっとお金はろてるねんで。」っていう台詞を言われると、本当に嬉しいなあと思うと同時に自分の責任の重さに身が引き締まる思いです。



 また、彼が引っ張って行ったお客さんの中からも「彼自身は円満退社の末に、所長の了解を得て顧問契約の付け替えをする。」という彼の説明を信じて、ちょっとおかしいと思ったけれども同意書に押印をしたと言って電話をかけて来られた方も数名出てきました。これも、もう彼と同じレベルに立ってお客さんを間に挟んで揉めるのが情けなくて、彼の台詞を100%信じて持って行かした判断が甘かったという事ですし、電話口の向こうでそう話される社長さんには本当に申し訳ない事をしたんだなあと思いました。

 とりあえず「現状の顧問契約は、彼がよっぽど気に入らなかったり、頼りないと感じたなら、仕方が無いから顧問契約の付け替えに動いて頂いたら結構けど、彼も使った手口は汚いけれども、自分の客さんになった限りは一生懸命にサービスをすると思うので様子を見てやって下さい。」という説明をすると、「そんな人のええ話をしてて、野垣さんはええんか。」と怒られるのですが、「私にそれだけの人徳が無かったという事です。」と答えるようにしています。だって彼の顧問契約に移動した後に不都合が起きていなかったのなら、今更、うちの会計事務所内の不祥事を理由にして契約を巻き直して、諸手続きをし直して、新任の担当者が一からお客さんの状況を聴き直し(私が当然にサポートしますが、それでも完全にスムーズに行く保証はありません。)ながら顧問契約を再開していくのは、お客さんにとって迷惑がかかる可能性が高い気がして...。

 今回のいざこざは事務所内の不祥事で、お客さんに一切落ち度のない話です。できるだけお客さんが嫌な気持ちにならないように、或は迷惑がかからないように収束させるのが私の使命ですから、結果的にうちの会計事務所の売上が落ちようが、そんな事を気にせず、まずは事態を収束させる事が最優先だと思っています。

 まあ、そんな気持ちで半年ほどやっていると、新たなお客さんが次から次に増えて、かなり大きな売上分が凹んだはずなのに増収になる珍現象が起きています(創業期に爆発的にお客さんが増えましたが、それに近い水準で増えているからビックリです。)。やましい気持ち無く、真面目にやっていると、神さんか仏さんがどっかでこっそりと帳尻を会わしてくれたはるって事なんでしょうか。

 またスタッフ達も自分たちが頑張らなあかんと思ってくれたのか、所内のムードも本当に和気藹々のいい雰囲気になっています。

 まさに「雨降って地固まる」ってこういう事を言うのかという感じです。



 それにしてもこういった事件が起こった際に、それを見たお客さんが本当に親身になって温かい声をいっぱいかけて頂けるってのは仕事冥利ですし、こういった信頼を裏切ったらあかんなあとつくづく思いました。

 ともすれば会計事務所を自分たちだけの努力や裁量で切り回しているような錯覚に陥る事がありますが、お客さんが持って頂いている信頼感をベースにして私たちの事務所は仕事をさせてもらっているだけなんだ。あくまでも仮にこういった仕事を世間さんから預かって、納めさせて頂いているだけなんだ。こんな謙虚な気持ちを失うと、即、お客さんの信頼を失う事に繋がっていくのだとなあと痛感しました。

 とにかく今回の一連の事案が完全に収束するのは今年の確定申告がつづがなく終わる平成28年3月期。必ずしも満点の解決は難しいものもありますし、すでにあれこれと綻びが目についている部分もありますが、できる事を精一杯務めるしか他に道はありません。

 事務所を創業して早20年になりますが、その間に積み上げた信頼関係(これって本当に凄いもんなんですね。まあ、失う時は一舜でしょうが。)を実感させて頂いたありがたい瞬間でしたし、この顛末もそういったハッピーエンドに持ち込んでいかねばならないと思っています。 
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プロフィール

野垣 浩

Author:野垣 浩
 
 大阪府池田市で公認会計士・税理士事務所 を経営。税務や会計の切り口から中小零細企業の良きビジネスドクターたらんと頑張っています。

 28歳までスキーの世界で飯を食べていましたが、それから一転して公認会計士を目指し、36歳で独立して公認会計士・税理士の事務所を経営するようになりました。この世界では変わり種です。

 さすがにもうアメリカンットボールの試合に出場(高校時代は大阪代表になっていました。)することは無くなりましたが、週末には長距離ランイングやロードレーサーで周囲を走り回り、ロードレーサーやトライアスロン、フルマラソンの大会に出場しては惨敗を繰り返している元気な53歳です。

 守秘義務の関係で業務上の詳細は書けませんが、日常業務の折々の雑感やプライベートの出来事を書いていこうと思っています。

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