FC2ブログ

銀行さんと絡む二日間

 休日明けの朝一から、お客さんの経営改善計画のモニタリングを行うために某都銀さんへ社長さんと同行。

 資金繰りが完全に行き詰ってしまい、うちの事務所に声がかかって経営改善計画に取り組み、初年度で劇的な改善効果が出て喜んでいたのも束の間。売上の6割を占めていた主要取引先3件が立て続けに事件やリストラに巻き込まれて売上が吹き飛んでしまい再度の経営改善計画への取り組みとなって道半ばです。

 最初の経営立て直しの取り組みから言えば丸々3年が経過。まさに山あり谷ありです。

 大胆な経営立て直しの結果、税務的に難しい問題が発生したのですが、これも税務調査で完全クリアとなったので、税理士事務所としては今のところほぼほぼ完璧なフォローができているのではないかと自負していますが、まだまだ壁を乗り越えるにはもう一段の努力が求められるところです。

 無くした6割の売上をカバーすべく社長さんの新規顧客の開拓が目覚ましい勢いで進み(今度は売上が特定顧客に集中するリスクを抑える目的と比較的粗利が取れる小口取引先に焦点を当てての新規営業になっています。)、都銀さんの方からもモニタリングの内容自体は共感の声を頂いたのですが、全体としてもう一段の頑張りを求められました。

 お昼ご飯を社長さんと一緒に頂きながら反省会。

 3ヶ月に一度のモニタリングですが、毎回気が抜けません。とりあえず元本返済を完全に止めるという支援をして頂いているだけでもありがたいところですが、何とか売上の水準を正常返済可能なレベルまで引き上げる方策をあれこれと...。



 今朝は、別のお客さんですが、金利の安さを売りにした金融機関がメインの金融機関の融資も自行融資一本に取り纏めて欲しい旨の提案をしてこられたとスタッフから報告を受けたので、社長にお会いして会社の基本的な財務ポリシーについてあれこれと相談をしました。

 途中、私の一存で物事が進められないので、面識は無かったのですが社長に成り代わってメインバンクの意向をお聴きしに融資店に出向いて融資担当を再び会社に連れ戻って(私が成り代わって交渉することができません。あくまで私は社長の交渉補助者ですから。)、改めてメインバンクと現状分析と財務ポリシーについて生の声で話し合いをしました。

 お互いに意思疎通ができ切れていなかった部分が綺麗に埋まり、多少の宿題事項は残るものの次善の策へ結論を導けたかなと思います。



 なかなか税理士が企業の資本調達の部分に係ってみたり、企業再生に係ってみたりという部分を受け持っているイメージが世間的には無いように思いますが、私たちのお客さんにはリーマンショック以降(バブル崩壊以降と言い直した方が良いのかもしれません。)の景気後退局面で資金繰りに悩みを持っておられる会社さんが多くって、こういった部分に会計や税務の観点を切り口にしてアドバイスをしていく事が強く求めらるようになってきました。

 もっとも私自身が金融機関の考え方や動き方の全てが理解できている訳でもありません。過去から数多くの事例を見てきたので、ある程度の感覚は理解できるものの、やっぱり最後は社長さんと金融機関さんが直接に問答をしてお互いの本音を遣り取りしてその成り行きを確かめていく事が正解なのだと思います。

 ただ、社長さんに金融機関そのものがよく分からないなあという思いが強いと、そういった領域に足を踏み入れずに何となく物事を決めてしまう事になるので、意思疎通或は情報量の欠如を原因とした「やってはいけない意思決定」をしてしまう事だけは何としても回避せねばならないと考えます。

 冷静に私の事務所のお客さんを分析してみると、開業20年の期間の中で、こういった経営上のピンチや資金調達上の悩みでかなり色濃い支援をしてきたお客さんが全体の中で20~30%くらいにはなるかなあと思います。会社も長く経営をしているといろいろな点で深い悩みを抱え経営の継続性がピンチを迎える事がありますが、そこを何とか踏み止まる方策を社長と一緒に思案してきて、今や優良企業になっておられる会社も数多くあります。

 まさに私の事務所の重要顧客として事務所経営上の核心顧客になっておられるところも数多ありです。って事は、うちの事務所がこういった領域に踏み込んだサービス提供をしていなかったならばもっと経営的には苦しい状況になっていたという事か...。

 まあ、考えてみれば会計というものは経営の羅針盤の役割を持っていますから、適時に正確な会計を心掛けておれば経営判断に有益な情報が即時に入手できるので、こういった現象が起こるのも極めて当然といえば当然です。「たかだか決算書という紙切れの類がどうして経営の役に立つのだ。」と仰る社長さんも数多くおられますが、それは単に会計を勉強していないからそういった結論に至るだけ。

 仕事上、会計や税務に携わっていて、それらを道具としてお客さんの経営上の悩みに深く手を突っ込んでアプローチをしていける幸せを感じます。ただ、ドップリとした疲れが残るのだけが玉に瑕ですが(笑)。
 

 
スポンサーサイト



コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

野垣 浩

Author:野垣 浩
 
 大阪府池田市で公認会計士・税理士事務所 を経営。税務や会計の切り口から中小零細企業の良きビジネスドクターたらんと頑張っています。

 28歳までスキーの世界で飯を食べていましたが、それから一転して公認会計士を目指し、36歳で独立して公認会計士・税理士の事務所を経営するようになりました。この世界では変わり種です。

 さすがにもうアメリカンットボールの試合に出場(高校時代は大阪代表になっていました。)することは無くなりましたが、週末には長距離ランイングやロードレーサーで周囲を走り回り、ロードレーサーやトライアスロン、フルマラソンの大会に出場しては惨敗を繰り返している元気な53歳です。

 守秘義務の関係で業務上の詳細は書けませんが、日常業務の折々の雑感やプライベートの出来事を書いていこうと思っています。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
電力使用状況&電気予報
名言

地球の名言 -名言集-

検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR