トラウマってものの正体

 ちょっと前のブログに書きましたが、宮古島のトライアスロンでスイムのスタート直後(まだ600mほどしか泳いでいませんでした。)に過呼吸のような症状になり、それが心臓発作の様な酷い状況に繋がるのかどうか見分けがつかず大事を取ってリタイアした一件から丸一年間、碌に泳いでいなかったのですが、当時の記憶って意識の深いところで残っているんですね。

 昨日のトライアスロンの第一種目のスイムが始まる直前に、海に入って試泳をしたのですが、何でもない状況(波の全く無い防波堤の中で試泳のエリアで泳いでいたのでスイム環境としては最高の筈でした。)で急に過呼吸の症状がぶり返すのではないかという恐怖感に襲われて、体が委縮して上手く泳げなくなりました。

 そうなると恐怖感というのは自分の中で急激に膨張するもので、安全に管理されているプールと違って、潮の流れや波、風に翻弄されながら脚の立たない海を泳ぐ(ひ弱な都会人にすれば、沖の方を泳いでいると何だか怖いですよね。足を引っ張られそうな気がして。)という事自体が怖くなってしまいどうしようもありませんでした。

 さらに大会のコースも沖に向かって一直線に750m泳いで折り返しのブイを回って戻ってくる設定でしたが、沖まで延々と泳いで出ていく事にも怖さを感じました。

 情けないと言えば情けない話ですが、トラウマってものはそういうものなのでしょう。最早、理屈ではありません。

 スイムのスタート時間を迎えるまで、リタイアした方が良いのかどうかっていう「この期に及んで何を言うとるねん。」的な迷いに憑りつかれて、本当に怖くて仕方がありませんでした。

 今まで、自分の中で大きな大会や絶対に失敗が許されない場面を迎えるにあたって、緊張こそすれ、こんな後ろ向きな迷いを感じたのは初めて。さほどに過酷な大会でもなく、真面目に頑張ればそこそこの成果が望める(いずれにしてもそんな凄い成績でもありませんが、参加者中の真ん中より上くらい。)んじゃないかと思っていました(今思えば、甘く考え過ぎでした。)から、本当にビックリしました。



 スイムが始まってからも、まともに泳ぎ続ける事ができません。

 泳ぎ出して徐々に心拍が上がってくると、あの過呼吸の様な症状が襲ってくるのではないかと不安で仕方が無くなり、すぐに泳ぐのをやめて心拍が戻るのを立ち泳ぎで待つ動作の繰り返し。

 そんな不安を押しのけて一定のリズムで淡々と泳ぎ続けた方が圧倒的に早く着きますし、はるかに安全なのは頭では分かっているのです。尺取り虫の様に繰り返し波の中で立ち泳ぎをしている方がはるかに危ないのに、もう理屈ではありません。

 一心不乱に泳ぎ続けて、もしあの症状が襲って来た時には、コースの両サイドに並んでいるライフセーバーの方たちに手を上げれば即座に助けてくれますから、本当はそこまで心配する必要も無い心配なのは分かってはいるのです。

 でも、身体が委縮して、まともに泳ぎ続けられないのです。

 リタイアも何度も考えましたが、ここでリタイアしてしまうと二度とこの競技には戻って来れなくなりそうで、無理矢理泳ぎ続けてスイムのゴール地点まで辿り着いたのですが、まともな泳ぎ方ではなかったので既に体力の大部分を消耗してしまっており、その後の競技で頑張れる筈の無い身体状況になっていました。

 自分が持っているペースの倍近く遅いペースで泳ぎ切った(陸に上がってタイムを見て、あまりの遅さにビックリ仰天でした。)のですが、心理的なパニック状況に陥っていたのだと思います。



 やっぱり再度、突然に襲ってくるかもしれない過呼吸や心臓発作(そんな酷い症状になった事が無いのでよく分からないのですが。)への恐怖、プールのように完全管理された状況と全く違う海に対する不安感、そして事前のスイムの練習をほとんどできず仕舞いで出場してきている不安感などがその下地にあったのだと推察されます。

 とりあえず何とか恐怖感を抑え込んで泳ぎ切りましたので、次回はもうちょっと不安も少なくなるのかなという期待感がありますが、こういう状態を払拭するには事前に相当練習を積んで少なくとも自分自身に対する不安感だけは全くない状態に仕上げておくことが求められるなあと思っています。



 なかなかこういった経験をした事がありませんので、自信をもってどうのこうのといった話はできないのですが、今回の状況を改善するにはとにかく事前の準備を万全にする事と、強いハートがキーになるのだと思います。

 今回は恐怖に震えながら、とにかくゴールまで耐え続けるしか手が無かった(まさになす術がありませんでした。)のですが、次回以降は万全の準備の上で真正面からこの恐怖感を抑え込んでしまわないと、このままトライアスロン競技からおさらばしないといけない状況に追い込まれてしまいますから、来シーズンのトライアスロン大会出場に向けた1年掛りの準備が問われる事になりそうです。

 この類の恐怖感は逃げていても症状は酷くなるばかりじゃないかなと思うので、勇気を振り絞って真正面から恐怖と向き合う事が重要なのでしょう。やっぱり最後は勇気がキーワードになりそうです。  

 
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プロフィール

野垣 浩

Author:野垣 浩
 
 大阪府池田市で公認会計士・税理士事務所 を経営。税務や会計の切り口から中小零細企業の良きビジネスドクターたらんと頑張っています。

 28歳までスキーの世界で飯を食べていましたが、それから一転して公認会計士を目指し、36歳で独立して公認会計士・税理士の事務所を経営するようになりました。この世界では変わり種です。

 さすがにもうアメリカンットボールの試合に出場(高校時代は大阪代表になっていました。)することは無くなりましたが、週末には長距離ランイングやロードレーサーで周囲を走り回り、ロードレーサーやトライアスロン、フルマラソンの大会に出場しては惨敗を繰り返している元気な53歳です。

 守秘義務の関係で業務上の詳細は書けませんが、日常業務の折々の雑感やプライベートの出来事を書いていこうと思っています。

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