二日目 観光

 朝早くから事務所の皆でシンガポール観光。

 現地の半日ツアーのバスに乗せられてシンガポールを巡るのだが、残念ながら天気は雨。今は雨期らしくて雨が降るのは仕方が無いのだが、こうして半日くらい雨が降り続けるのは現地でも珍しいのだそうだ。多分、日頃の行いの悪いメンバーが混じっているせいなのか...。or 私のせいなのか?



 まずシンガポール植物園へ。かなり強めに雨に降られて植物園見物どころでは無し。シンガポールでランが発見されて、主だった品種改良をされて主たる輸出品目になっているとの事。こんな草花に目を付けて主たる輸出産品に作り上げる感性って凄いなあと思う。少なくともこれを思いついた人々は、感受性とそろばんをきっちり両立させれる人たちだったのだろうから。そこに行きつくまでのストーリーや裏話なんかを知ると結構面白いのかもしれない。

 数々のランを眺めるのは楽しみだったのだが、今回は植物園のお土産売り場で雨宿りをしてお終い。



 次は、ラッフルズ・ホテル。御土産物売り場で買い物。ただ見ているだけでは面白くないので、入り口に飾ってあったマネキンが来ていた赤色のラッフルズ・ホテルのポロシャツを買う。

 私は元々寒色系の色が好きなんだと思うので、結果としてあまり暖色系の服を持っていない。ワードロープなんていう総合的な衣装の所有の仕方を意識した事が無く、嫁さんについて来てもらって(一人で買うとそれこそとんでもない服を買ってしまうので、全然自信が無いのである。)、売り場にある服を印象の良い物をものの1分ほどの間に見繕って買うという行き当たりばったり買い(嫁さんはブレーキ役なのである。)なのである。まあ直感重視と言えば聞こえが良いが、服を選ぶのが邪魔臭いというのが本当のところ。5分を超えてあれこれ迷うほど根気が続かない。

 こういった海外旅行では、あまり自分用にお土産を買う風習は無いのだが、それもあまりに芸が無いので店先で見かけてピピッと来たポロシャツやセーターの類を一枚だけ買う事にしている。ここ10年ほどあっちこっちの海外に出かけたが、そのせいでそれなりに海外で買ったちょっと変わった服が積み重なっている(まあ、たいした量でもないけれども。)。物に興味の無い人間が何となくやっている意味の分からないなりの道楽だ。



 次はサンティック・シティ・モール。風水を参考にして敷地内に掌に見立てて5本の指のイメージで高層ビルを建て(一本、一本が相当に大きいです。)、その真ん中の掌部分に巨大な噴水が作ってあるので、その噴水部分の見物。朝の早い時間はまだ噴水が本格的に出ておらず、噴水の中心部分に入って真ん中の小さな噴水を触ってみたり...。金運が上がるのだそうだ。

 まあ、なんとも大した話でもないのだが、いわゆる観光名所というのはどこもこんな具合。それらしいストーリーを作って言い伝えていけばいっぱしの名所の出来上がりだから、こういったものも観光旅行する者としてはそれなりに面白がるのが礼儀である。



 そこから更にマイクロバスに乗せられて、世界3大ガッカリのマーライオンへ。。私は朝のランニングで人気の全く無い環境でゆっくりと対面しているのだが、昼前の時間帯ともなると相当な数の観光客が群れている。

 まあ、これも名物作りの一環でこしらえたものだろうけれども、朝焼けを迎える直前の時間帯にバックの高層ビル群を背景にしてライトアップされているマーライオンはそれなりに名物の風格を備えているものだ。朝の荘厳な空気感がそう見えさせているのかもしれないが、昼になるとそういったピンとした空気感はすっかりと消え失せてすっかり世界3大ガッカリのそれにスケールダウンしている感じ。



 最後は、アート・ハウスで昼食。マーライオンのところから雨の中を歩いて移動。この辺りはその昔のシンガポールの行政庁舎が品良く建ち並んでいて、それが今では博物館や美術館にリニューアルされて観光スポットになっているところ。

 東南アジアに行って、こういった昔風の品の良い建物を見ると植民地支配の象徴的なイメージがあるのだが、現地の人の目から見てどのように映っているのだろうか? 有史以来一回も欧米人の植民地支配を受けた事の無い私たち日本人はこの辺りの現地の人の感覚が分からない。

 欧米も植民地支配を行っていた当時は現地の人々に対して相当酷い統治をしたはずだが、日本に対する韓国や中国の過激な反応は見られない。戦争だからいろいろな事があったのだろうけれども...。

 なにやらアート・ハウスの廊下のような場所に座らされて半日ツアーに組み込まれた昼食を頂くのだが、なにせ廊下みたいな場所なので他の観光客が後ろの廊下部分をウロウロとするもので落ち着かない。突然、係の人が飛んできて「ここで物を食べてもらったら困ります。」なんて注意をされそうな雰囲気の中で、さほどに美味しくない昼食を頂く。観光ツアーとセットなんだろうけれども、相当にピンハネをした結果、場所代までお金が回らなかったのだろうか? ツアー会社も色々と大変である。



 昼食を食べ終わると観光ツアーは解散。何せ雨が降っている中なので、盛り上がりに欠ける。ホテルの近所なので、私はそのままホテルの部屋に戻って気儘に過ごす事にする。他のスタッフ達はあれやこれやと行きたい場所があるようで、三々五々散っていったが。

 午後から夕食の時間帯までは自由時間なのである。

 海外旅行に出かけて自由時間になると、私は自分の部屋に籠って昼寝をしたり、ゆっくりと昼風呂を楽しんだり、本を読んだりと気儘に自分一人の時間を過ごすのが好きだ。日本にいるとなかなか自分一人の時間というのが持てないのだが、海外にいるとさすがに私の携帯電話を鳴らす用事が襲ってくる事は無い(行方不明になれる嬉しさ。)し、精神的にも日頃の緊張が完全に切れてしまって腑抜けの状態なので腑抜けのままに過ごすのがどうやら私の中での海外の楽しみ方として正解であるようだ。

 夕食まで4時間ほどの時間だったけれども、半分は昼寝。半分は読書。仕事絡みの本を読んでも良かったのだが、やっぱり腑抜けの精神状態を正しく維持するためには仕事外の本を読まないといかんという事で、塩野七生の「逆襲される文明」をchoice。

 さすがにローマ在住であり、ローマの話から始まってこの道何十年という感じで歴史をほじくり返し、文明を比較検証する世界を歩んできた人だけあってその視野は広く、読んでいて飽きない。私なんぞはこの狭い日本に籠り切って日々右往左往して糊口を凌いでいる奸物であるが故に、「なるほどなあ。」と思わされるところいっぱいである。

 こうして他者の考えに影響を与える存在ってのは大変なものだなあと思いながら過ごすひと時である。



 夕食はスタッフ全員で半日観光で一度訪ねたサンティック・シティ・モールの中華料理店へ。11名で円卓を囲んでワイワイと...。まあ、何やかんやと言ったところで、海外旅行はこの食事の時間が一番楽しいのである。

 だいたい世界中のどこでご飯を食べようが、今時は日本のそれに比べるべくも無いのだが、それでも見ず知らずの土地で見ず知らずの料理を食するのは理屈抜きに楽しいものだ。

 2時間弱ほどワイワイと過ごして解散。そのまま三々五々、夜の街へ。

 私はやっぱりそのままストレートにホテルに戻り、先ほどの塩野七生の続き。途中で眠気が勝り、21時過ぎには就寝。嫁さんは娘たちとどこかへ出かけたようである。元気やなあ。
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プロフィール

野垣 浩

Author:野垣 浩
 
 大阪府池田市で公認会計士・税理士事務所 を経営。税務や会計の切り口から中小零細企業の良きビジネスドクターたらんと頑張っています。

 28歳までスキーの世界で飯を食べていましたが、それから一転して公認会計士を目指し、36歳で独立して公認会計士・税理士の事務所を経営するようになりました。この世界では変わり種です。

 さすがにもうアメリカンットボールの試合に出場(高校時代は大阪代表になっていました。)することは無くなりましたが、週末には長距離ランイングやロードレーサーで周囲を走り回り、ロードレーサーやトライアスロン、フルマラソンの大会に出場しては惨敗を繰り返している元気な53歳です。

 守秘義務の関係で業務上の詳細は書けませんが、日常業務の折々の雑感やプライベートの出来事を書いていこうと思っています。

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